時は金なり-『時間』の定義を明確に
前回は『会話の逆算』について少し言及させてもらいました。 ですが就活において『逆算』をするのは何も会話だけではありません。
それは『時間の逆算』です。
今回は就活や、就活が終わって社会人 になってからも使える『時間の逆算』に
ついてお話したいと思います。
あるグループディスカッションにて
学生時代、私はある会社のマーケティング部門の選考に応募し、内定を貰いました。
この企業で私は一次選考でグループディスカッションの課題を出されました。
そしてこの課題で私のグループだけ
最高 評価を貰った、という経験をし
たことが あります。
その時の課題は『2ヵ月後に新商品の
発売 が始まる。
企業が数年前から力を入れてきた商品
なので 是が非でも売りたい。
そこで発売1ヶ月前から大規模な宣伝を
かけた いと思う。
その1ヶ月間で何をするかを30分で話し
合え』 というものでした。
社運を賭けた製品の宣伝を2ヶ月前に白
紙で 始めるなんてありえないというツッ
コミはさて おき…
後になって私達は面接官にネタばらしを
して もらったので、なるほどと思った興
味深い就活 でした。
さて、学生の皆さんはこの課題にどう挑
みま すか?
仕事には納期がある
このグループディスカッションで私のグループと他のグループで差がついたのは『時間』でした。
他のグループは1ヶ月でできそうなことを列挙し、その担当を決めるというやり方を取りました。
しかしこれでは1ヵ月でやることが 決まっただけで、1ヶ月で『完成する か』が
分かりません。
私達のグループは、全員のスケジュ
ールを1日ずつコマ割にして最終日
に全 部完了というスケジュールを
立て、『こ の日までにこれをやる』
という、1日の コマを埋め、役割
を分担してプランを発 表しました。
毎日計画でやることが決まっている
ため、 『仕事が終わる』という説得
力があったとい う点を評価されたわ
けです。
勿論何の業界経験のない学生が実際
に使え るような戦略プランを立てら
れるとは企業も 思っていません。
実際に企業が見ていたのは『時間の
概念』 です。
1ヶ月間でやることを明示する、つ
まりゴ ールだけを言うことは正直そ
んなに難しくは ありません。
じゃあそれをどうやって実現するか、
に 『時間』の概念は不可欠だからです。
有限の資源だからこそ、計画が必要
例えば個人の旅行であれば、バックパッカーはノープランで行きたい場所に出かけて宿もその場でチェックインする、ということも出来ます。
ですが仕事の場合、そのようなノープランで臨むことはまず許されません。
仕事の場合は必ず『目的』があります。
仕事はこの『目的』を達成することが
絶対だからです。
広告業界を目指す人は『戦略的』とい
う言葉を業界研究の中で見ると思いま
す が、この『戦略』というのは、仕事
の 『目的』を達成するための手段や過
程の 構築のことです。
では何故『目的』や『戦略』が必要な
のでしょうか。
これは社会人の『資源』が有限だから
です。
『資源』とは端的に言えば『お金』と
『時間』です。
青天井で予算を使い、売上も特にこだ
わらない、お客様もいつでも待ってく
れ るのであれば『目的』に縛られるこ
とは ないし『戦略』も必要ありません。
ですが実際はそうではありません。 予
算も時間も限られ、成果も問われるか
らこそ『目的』があり、そのための
『戦 略』が必要なのです。
先程の旅行の礼で言えば、漠然と『ハ
ワイ旅行をする』目的だけならいつで
も LCCでチケットを取って飛行機に乗
れば 目的は達成したようなものです。
ですがこれが『ホノルルマラソンを走
る ためハワイに行く』になればどうで
しょうか。
まず『特定の時期にハワイに行く』縛
りが でき、それまでに『ホノルルマラ
ソンを走 る』ことが可能な自分になら
なければいけ ません。
そこから目的の為に貯金やトレーニン
グと いう逆算して導き出した行動を取
るはずで す。
単純ですがこのような目的から逆算し
た 時間配分は仕事ではとても重要な
ことです。
5年後のあなたを語る時
時間にもお金にも限りは存在します。
そのために管理されます。
なので『目的』を議論する場合、『時間』や『お金』を抜きに語ることはできません。
これは就活の色々な場面で出てくることです。
よく『5年後の人生プラン』を聞く
面接官が就活には多いですが、その
ゴ ールだけを語ったり、荒唐無稽に
『俺 はビッグになる!』的なことを言
っても 説得力がありません。
まずゴールを明示し、そのための段
階を時系列で語っていけるのがベス
ト です。
『まず私はこうなる』というゴール
が あり『そのためにはこの時にはこ
うなっ てなくてはいけないと思う』
という時 間を逆算したイメージを付
け加えて具 体性を持たせましょう。
いわゆる『5W1H』というやつです。
How(どうやって)を考え、そこにWhen
(いつ)Where(どこで)などを付け加える
ことであなたの脳内プランの精度は確
実に上がります。
次回はこの『5W1H』について少し 解
説したいと思います。
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