3年後に4割!君はその企業を去る!
皆さんは今就活をしていますが、データ上では近年新卒の入社企業の3年後の離職率は3~4割というデータが毎年残っています。
そしてその辞めた若手社員の半数以上がもう新卒の時点から入社した企業を辞めるつもりで受け、入社したと考えているとか。
私も以前の記事で入社した会社を辞める時のことを考えろ、と言っているので、妙に小さな責任を感じるわけで…
今回は『退職』について少しお話したいと思います。
既にやめるつもりの学生へ
皆さんの中にはもう既に後々のことを考えて『経験を積みたい』『ステップアップしたい』という思いで企業の面談を受けている人もいることでしょう。
起業したり後に家業を継ぐために『修行』として就職を考えている人もいると思います。
ですがはっきり言っておきます。
その思惑は大体の企業にばれます。
何故なら『成長』『ステップアップ』という言葉は実に素晴らしい言葉ですが、非常に曖昧だからです。
具体的に、『成長』とは何でしょう?
まだ新卒の、社会に出ていない学生が『社会人』としての成長とは何かと聞かれて面接官を納得させるような回答が出来る人はそうそういません。
そしてその成長が『何故うちの会社じゃないと駄目か』を語れる人は更に少ないです。
仮にそれを語れたとしても、あなた自身の都合で企業を利用し、なおかつ将来的には辞めるという本音を隠し通しながら話に一貫性を持たせることは容易なことではありません。
あなたにとってはメリットでも企業にとってその理屈は利己的そのものです。
企業のメリットも最低限提示できなければとても納得できるものにはなりません。
それだけの高度なロジックを求められるわけです。
ばれない方がおかしいでしょう。
特に新卒を毎年取る企業はあなた達のような新人を毎年取っているわけです。
同じように先輩達も辞めている以上、もう企業も『辞めそうな新人』の特徴は掴んでいると言えます。
言葉より『空気』
実際に私も営業をしていた時代に新卒者の面接を幾度か経験し、先輩社員との面談の合否を話し合ったこともあります。
その先輩は私が新卒で正社員の雇い口がないところを拾ってもらい、自分を正社員や部署の責任者に推挙してくれた方でした。
私の尊敬する保険部の営業マンで、対人関係のスペシャリストでした。
その際の先輩の言葉は『もう辞める気でいる奴は空気で分かる』でした。
いつでもここを辞めてやると思って受けている新卒は、その一期一会の席での空気がぬるく、本当に集中してここに賭けているという雰囲気がないと感じるそうです。
また『落ちても次がある』と考えている人間は妙に思い切りがいいけど所々が雑で、具体性はないが妙に楽観的なことを言うという特徴があるそうです。
その人が私を推薦してくれたのも『お前は人生がかかっているから気合が乗っていた』と言われた時は嬉しかったものです。
そんな私もその先輩に教わったことですが、一期一会に常に全力を尽くせない人間に成長はありません。
成長もただ出勤していれば勝手にするようなものではありません。
基本的に『成長』とはしんどいものです。
社会人、特に責任を背負う立場になった人は例外なくそれを知っています。
皆さんも大学を受験する際に、偏差値を5や10上げるにはかなりの勉強をしたことでしょう。
つまり面接の時点で空気のぬるさを感じる者は『成長』と口では言っても、その辛さに耐えられないか、その辛さの想像すら出来ていないと、少なくとも私の先輩は考えているわけです。
俗な言い方ですが『社会をナメている』と見られるわけです。
そして本当にそういう人ほど本当に退職が早いです。
私も面談で『成長』というワードを口にした人が、入社後に想像とのギャップに苦しむ人が多いと感じます。
やるからには本気で
学生の皆さんにあらかじめ言っておきたいのは、まだあなたは何もしていません。
スポーツで言えば試合で活躍する前にベンチに入る、レギュラーになることを目指す状態だということです。
結果の出ないうちに次を語るのはまだ時期尚早です。
そのような人達に忠告しておきたいのは『入るからには本気でやれ』ということと『学ぶ謙虚さを見せること』です。
私自身、辞めるつもりで会社に入る人を否定しません。
ですが目の前のことに全力を尽くせない人が次を語る資格もありません。
結局は入った企業で全力を尽くすこと、その覚悟を決めることがあなたの利己的な考えを隠す一番の隠れ蓑です。
自分勝手な人には企業も人も手を差し伸べません。
あなたも普段の人間関係で、自分を利用するだけで何も自分に返さないような人とは仲良くしようとは思わないですよね。
余程自信があるならいいですが、自分が一方的に利益を享受し、学んだらバイバイすればいい、というような考えは大抵の場合態度に現れます。
辞めるつもりでも、世話になる企業には一定の感謝と礼を尽くしましょう。
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