正規雇用と非正規雇用28 サラリーマンはつまらない

サラリーマンはつまらない? それ以外の生き方

以前の記事で私は企業から『何故就職するのか。

正社員以外の仕事もあるのに何故君は正社員を目指すのか』という質問をされたということを書きました。

その時私は『は?』と思ったものですが、その当時から私はその回答を用意しており、最終的にはその企業から内定をもらったのでした(何度も言っている事情で内定取消になりましたけど)。

今回は『会社員以外の生き方』について説明したいと思います。

社会人の競争は不平等

 皆さんは『バクマン』という漫画を読んだことがありますか?

中学生の男子二人がコンビを組んでプロの漫画家を目指すというサクセスストーリーです。

その一話で主人公の片方が『このままじゃ俺達はダラダラリーマンになって、中小企業の歯車になるんだ』という説得をします。

実際就活しながらそんな未来を想像して憂鬱になっている人もいると思います。

この意見の是非は私も正直よく分かりませんが、ひとつ知っておいてほしいことがあります。

社会人でサラリーマン以外の職業に就くというのは、基本的には就活とは全く異質のものです。

例えば大学受験や新卒採用は決まった時期に、ほぼ決まった誤差1~2歳程度の学生が受け、合否を判定するスタート一斉の椅子取りゲームです。

ですが社会人の椅子取りゲームは全く別です。

スタートもバラバラ、目指す人の年齢も環境も全く別で、目指した期間すらも、それこそ10年以上の差がつくこともあります。

開始時期や年齢も一定な大学受験や新卒就活と比べてはるかに不公平な競争です。

そういう意味で『バクマン』は中学生から始動しているのですから、他の志望者に比べてそれだけで優位性を取ったことになります。

よく公務員の両親の子供は公務員になると言いますよね。

これは公務員の親が子供に公務員の安定感や堅実さを早くに伝えるからサラリーマンを目指さないからです。

そんな環境の人と、大学3年で公務員を目指した人は大学のランクで差がついていても埋めがたい差がついているわけです。

あなた達の中には就活が辛かったり、サラリーマンに向いていないから公務員になろうとか、起業をしようと考えている人もいると思います。

ですが大学生の就活が近付いているような頃には、そのような早くから始めていた人間に追いつかなければそれになれないということを決して忘れないでください。

自分の成績さえ上げていれば手が届くといった類のものではありません。

物量差は埋めがたい

私は今はエンジニアをしていますが、私の卒業学部は文系の法学部でした。

私は中学生の頃から法曹関係の仕事に就きたかったのですが、私が大学に上がる頃に、いわゆる『新司法試験制度』が発足し、旧司法試験が廃止されました。

簡単に言うと一昔前の、おじさんが仕事をしながら何浪もして受かるような試験がなくなり、司法試験を受けるなら2年、あるいは3年課程の法科大学院の卒業が義務化されました(現在は予備試験という卒業しなくても受けられる制度がある)。

しかも司法試験の挑戦期間、受験回数が有限になりました。

こうなれば当然金持ちが有利です。

学費も生活費も心配せず、卒業後浪人しても働かずに勉強できる人が定員の椅子を独占していきます。

両親も親族もなく、卒業したら自分の生活費も稼がなければいけない私は、他の挑戦者との生活レベルの違い、それによる圧倒的な勉強に取れる時間の差を大学の時点で感じました。

時間が有限で、同じスタートをしていては追いつけないと感じ、希望を諦めました。

私からの忠告ですが、結局会社員以外の仕事を選ぶことは大抵莫大な金がかかります。

起業するにも、資格を取るにもお金は必要です。

それ自体のためだけではなく、事業を軌道に乗せたり、資格を取るまでにかかる生活費も含みます。

あなたはそのお金をどうやって用意するか、算段はついていますか?

あなたは『バクマン』の主人公のように、義務教育内で親がご飯を食べさせてくれる保証のある中学生ではありません。

親のすねをかじるにも、それが可能ですか?

結局なりたい生き方を選ぶのも、後援、物量のある人が圧倒的に有利です。

特に家族の後援の有無はかなり大きいものになると思います。

まずは両親と話し合うことを強くお勧めします。

生き方を選べるのは贅沢なこと

私は両親がいなくなった頃から貧乏でしたが、私はサラリーマン以外の生き方を選べる人は贅沢で幸せなことであると思います。

やりたくても出来ない人は沢山います。

莫大な学費のかかる医学部にせよ、お笑い芸人や声優といった人気はあるが収入の不安定な職業でも、自分で借金してまで続けている人より、周りに支えられている人の方がはるかに多いでしょう。

私の場合は基本『そうなるしかなかった』部分が大きかったのです。

あなたはもう子供ではないのですから、まず自分の生き方を支える方法を考えて生き方を選択しましょう。

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