業界研究のススメ テーマ④ 企業の選び方
実際まずお目にかかりませんが、最近漫画などで有名になった『小鳥遊』という苗字。
これ、読めますか?
『たかなし』と読みます。
小鳥が遊ぶような場所には彼らを捕食する鷹がいないことからそう読むそうですが。
今から社会に飛び立つあなた達に似ていると思いませんか?
そのような住処である『木』、すなわち企業を探して、沢山の木が並ぶ『森』を飛び回っているような状態ですね。
今日はそんな『木』になる、企業の見分け方についてお話したいと思います。
あなたも企業を審査しよう
前回の記事で言ったとおり、全ての企業があなたを成長させるチャンスがあるか、といえば答えは否です。
何も教えてもらえないまま現場に放り込んで、とりあえずやらせて結果成長するということもありますが、そんなものは他では化けの皮がはがれます。
最初の企業の場合最も避けたいのは『その会社でしか通用しない人材を作る』会社です。
本当に自分がどこでも必要とされる人材になるためには、あなたも企業を審査しなければなりません。
企業があなたを審査していることも事実です。
しかしあなたが企業を審査することもなんら悪いことではありません。
2018年現在は売り手市場です。
選択の余地があるからこそ企業を審査してよりよい宿り木を見つけるべきです。
では、企業の審査ポイントはどこにあるのでしょうか。
あなたは『お客様』
まず論外なのは面接官などの服装や言葉遣い、仕草が悪い会社です。
面接官も椅子の座り方ひとつとっても普段の仕事振りが出ます。
机に肘を突いたり、足を組んでいたり姿勢が悪かったりなどです。
面接の時点で学生に無礼な振る舞いをする会社も同様に論外です。
私自身は一発芸を強要されたこともありますが、女子の場合彼氏の有無を聞いたり、容姿のことを言われたりもするそうです。
あなた達は企業にとってはまだ『お客様』です。
企業は『お客様』を迎え入れており、あなた達は『お客様』として企業のあり方を見てください。
その時点で学生だからと甘く見てかかっていると感じれば、その企業はお客様と相対している意識が希薄です。
基本普段からしっかりとした振舞いを身に付けている人は、相手が学生だろうと無礼な対応をしません。
何故なら意識しなくても既にその行動が染み付いているからです。
そしてそれを崩すことが人間関係において何のメリットもないことを理解しています。
ですが元々マナーの存在しない職場にいる人はそれを知りません。
会社員、それも正社員でも礼儀がなっていない人はいくらでもいます。
ですがマナーのない人間は総じてどこからも認められません。
あなたがもし社会に出て成功したいのなら、礼儀を知らないと感じる人のいる木を宿り木にするのはお勧めしません。
人間は『最適化』する
これは私の経験則ですが、同じ社会人としてカッコいいと思う人は、その周りもしっかりしている会社にいます。
他の人が軒並みひどい中、一人だけ掃き溜めに鶴のような人というのは滅多にいません。いたとしてもすぐその職場を辞めてしまいます。
要するに『小鳥遊』と同じ理屈なわけです。
危険な場所に小鳥が住まないように、しっかりした人がいる場所には必ずそれなりの理由があります。
『水清ければ魚住まず』という言葉がありますが、企業の場合はその限りではありません。
人間の場合、淀んだ組織にいては生息も成長も出来ません。
不思議なもので人間は集まる組織によって変質していくものです。
喫煙者ひとつ取っても、喫煙が認められている職場は自然と喫煙者が増えて幅を利かせ、禁止すると吸わない人にとってよい環境になります。
私が昔いた倉庫では倉庫敷地内の喫煙はルール上全面禁止でしたが、あまりに喫煙者が多いため平気で皆敷地内で吸っては吸殻を敷地にポイ捨てしていました。
ルールが『最適化』されたわけですが、その職場の多数派の人間の質が見えたと煙草を吸わない私は感じたものです。
つまり人間は環境で多数派が『最適化』します。
あなたも企業に入ればその企業で幅を利かせる考えに『最適化』されてきます。
それをいい方向に向けるためにも、良い『木』を見つけるのが重要なわけです。
成長の土台は業界ではなく企業
私はやりたいことが決まっていない人は説明会などで『この人カッコいい』『こんな風になりたい』と思う先輩を見つけることが一番よいと思います。
それが成長の近道だからです。
別に業界があなたを成長させてくれるわけではありません。
あなたが成長する環境は、あくまであなたが入社する企業です。
企業から漏れ出す情報を集めて、まずよりよい企業でよい影響を受けてください。そのためにも研究するのは『業界』ではなく『企業』なのです。
新卒で社会人経験もないのに生意気だ、と言う人もいるでしょうが、あなたも企業を審査してください。
次回はもう少し、選んではいけない企業について話をしたいと思います。
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