逃げちゃ駄目だ! 内定辞退
就活で悩むことのひとつが『内定辞退』だと思います。
就活でトラブルが起きる場所というイメージは強いのではないでしょうか。
2018年現在は売り手市場ということもあり複数企業の内定をもらう学生も珍しいことではないようです。
その際トラブルに巻き込まれることは出来る限り避けたいものです。
本日は『内定辞退』についてお話をしたいと思います。
基本辞退される時点で企業に落ち度はない
先に私の経歴を紹介すると、私はリーマンショック時に3度の内定辞退をしました。
まあ私の場合はやや特殊で、両親親族が疎遠だったため企業が内定後に送ってきた書類の必要項目である『身元保証人』を立てられなかったために辞退というものでしたが…
正直私の場合内定辞退はかなり企業に怒られました。
当時は私も『いないものはいないんだからしょうがないじゃないか』という気分でしたが。
ただ今考えるとこれは仕方がなかったかなとも思っている自分がいます。
私が内定辞退を言うまでに企業側には落ち度はなかったわけですから。
企業の内定取り消しが企業に落ち度があるように、内定辞退は言い出すのがこちらである以上、こちらの落ち度でもあります。
相手に落ち度がない以上、素直に謝りましょう。
仕方のないことです。
迅速に誠意を見せる
皆さんはクレーム対応の基本をご存知ですか?
それは『迅速に誠意を見せる』ことです。
『誠意』の定義はなかなか曖昧ですが、今回の場合は『自分本位の言い逃げをしない』ことに尽きます。
私の実体験ですが、同僚が請求書類に実際より多い額を記入してお客様に渡したのですが、その後お客様から『額がおかしい』という連絡が来ました。
同僚は後日訂正した請求用紙を送付するという対応をしました。
ですがこれが大きなクレームとなったのです。
お客様は『額を多く請求してこっちを待たせた挙句に、謝りもしないうちに金の話をするとは何事だ』というわけです。
これは至極もっともな指摘です。
わだかまりがある相手からこちらの用件である『金を払え』と言われて相手がいい気分がしないのは当然のことです。
自分本位の行動は相手を怒らせます。
なので楽とは言え、『辞退します』という旨のメールを送って以降は連絡を一切無視、というような安易な手段をとらないでください。
あなた個人の問題でも新卒の場合は大学の名前も背負っています。
他者を巻き込み話が大きくなる可能性も秘めている以上、必ず電話で誠意を伝えて素直に謝りましょう。
結局これが後に大きなトラブルを産まない最善の方法です。
これから社会に出る身である以上、謝るのも仕事のうちです。
嫌でしょうが通過儀礼だと思って諦めましょう。
内定辞退は違法ではないが…
ですがそれでもトラブルの噂は跡を絶たないのも事実です。
辞退をしたら損害賠償を請求する、恫喝されるといったトラブルは近年大きな噂になっています。
果ては内定辞退は企業に来訪して伝えなければ受けられないといって学生を呼び出し、水や挙句にはラーメンを頭からかけられるといった噂まであります。
まあそこまであるかは私も体験はしていませんが…
先に言っておくと、内定辞退は労働者の権利なので違法性はありません。
ただ、基本は入社日の最低でも2週間前に報告し、その伝達方法も信義に基づくものであることというのが民法の規定です。
これを著しく違反すると損害賠償や相手の恫喝にも反論しにくくなってしまいます。
今時企業もあまりに強引な訴えはしないでしょうが、こうならないためにも自分の落ち度を減らしておくことは大事です。
連絡は迅速かつ誠実に行う方がいいというのはこのためです。
何らかの証拠を残しておく
それでも不安なら相手の言い分を録音しておくのもひとつの手です。
最近は携帯電話にもボイスレコーダーアプリを簡単に入れられるので録音自体は難しいことではありません。
携帯電話のアプリなら日付も記されるので、著しく報告が遅れていない証拠にもなります。
直接会って伝えろと言われた場合はその相手の名刺、電話の場合は名前を絶対に確認しましょう。
実際私も新卒時代に携帯電話にボイスレコーダーを仕込んでいました。
私の場合は内定辞退の時ではなく、面接中に『一発芸をやれ』と言われたり、恫喝される、いわゆる『圧迫面接』を受けて以来、念のために仕込んだのですが、内定辞退の際も念のため回しました。
『誠意がない』『信義に反する』と言った主張が争点となりますが、この場合口頭での伝達だけになると、言った言わないの水掛け論になり泥沼化することがあります。
内定辞退はデリケートな問題であるだけに、何らかの形に残るものを残しましょう。
あとはこれを大学の就職課や労働基準監督署などに持って相談すればOKです。
ですがこれは最終手段であり、基本はあなたの誠意ある辞退と謝罪、そして態度に左右されるケースがほとんどです。
まずは素直な言葉からはじめましょう。
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