一長一短? 会社に縛られない自由と代償
実は社会人の区分とは大きく分けて6つしかないのをご存知ですか?
『正規雇用者』
『公務員』
『非正規雇用者』
『無職』
『法人経営者』
『個人事業主』
この6つだけです。
この中でサラリーマン以外の生き方をしたい場合、真っ先に考えるのが『個人事業主』です。
今回は『個人事業主』についてお話をしたいと思います。
6つの業態
今就活をしている人は『正規雇用者』になろうとしています。会社に正規に雇われ、給料をもらう業態です。
『公務員』は国の公務を実行する労働を行う人です。一言で言えば国に雇われる労働者です。
弁護士など国家資格での労働者は公務員ではありません。
彼らの仕事は公務ではないし、国に雇われるわけではないですよね。
『非正規雇用者』とはアルバイトやパート、派遣社員等の業態のことです。ここは以前取り上げたので今回は割愛します。
『無職』は言葉通り、仕事をしていない人です。
さて、残りの二つは少し区別されます。
『法人経営者』は会社を経営する人です。
ここで言う『法人』とは、株主など出資者によって立ち上げられる事業、団体のことを言います。
『法人』は立ち上げにお金がかかりますが、『法人経営者』と『法人』にかかる税収が『法人税』と『所得税』に分かれます。
個人立ち上げの事業は『法人』にはなりません。
この場合立ち上げにお金はかかりません。
『個人事業主』とは、一言で言えば立ち上げた事業とあなた個人の収入を入れる財布がイコールである人のことです。
簡単に言うとあなたが実家でパン屋さんをしたら、あなたに請求される税金はそのパン屋さんの売上にかかる税金と同義です。
このような人が『個人事業主』です。
個人事業主は他の5つの業態に当たらない全ての労働者を指します。
これは弁護士や公認会計士、起業をする人から農業を法人に参加せず行う人、自分の家でピアノ教室をする人、在宅ワーカーでも『個人事業主』です。
対極の生き方
サラリーマンと対極の場にいる働き方の代表が『個人事業主』です。
よく言われる話ですが、事業の長の定義は何かご存知ですか?
『自分で自分の給料を決められる』ことです。
それが出来る人は、どんな人でも『個人事業主』です。
個人事業主のメリットとはまさにそこです。
以前に年収1000万を稼ぐのに営業マンはいくらの売上が必要か、という話をしましたが、営業マンがもらえる額はサラリーマンの場合、売上の1%程度になってしまいます。
ですが個人事業主として同じ物を売れば、利益は丸々あなたに入るわけです。
勿論人を雇えば人件費が、テナントを借りればテナント料をそこから払うわけですが、少なくとも1%以上の利益回収は余裕でできることでしょう。
個人事業主はお金だけでなく、勤務時間も自己裁量で決められます。
例えば自宅でピアノや学習塾の講師をしている場合、時間はコマ割なのでサラリーマンのように時間による拘束を避けることもできます。
好きな時に休め、好きなだけ働くことを自分で決められるのも個人事業主の大きな特徴です。
ちなみに起業の場合、株主などの出資があっての事業立ち上げなら『法人』になりますが、そうでない、あなたが自分で立ち上げた事業であれば『個人事業』となります。
現代の個人事業主の苦悩
ただし、それだけの利益を得る代わりに、個人事業主にはそれだけの責任が問われます。
個人事業主は自身で仕事をとってこなければなりません。仕事は探さなければ来ないため、営業が必要になります。
また個人事業主には、業務の事故を保護してくれる人はいません。
私は倉庫業をしていましたが、例えば勤務中にフォークリフトでパレットを落として商品を100キロ分落下破損させた場合、会社員であれば大抵損失は企業負担にはなりません(実際は社員に弁償させている企業もある)。
ですが同じケースを個人事業主がやった場合、その商品に保険でもかけていない限りは個人事業主の買取になるのはまず避けられないということです。
また大きく違うのは、福利厚生を自分でしなければいけないということです。
サラリーマンは国民健康保険が会社加入ですが、個人事業主は個人で申請をしなければなりません。当然住民税や確定申告も自分で納税、申告です。
年金も自身の会社で厚生年金を立ち上げない限りは国民年金だけです。
実はこれが近年の個人事業主の悩みの種とされています。
私も個人事業主の方とは営業でよく話をしましたが、大抵の個人事業主はこれに悩んでいました。
平均寿命が年単位で伸びており、年金の受給年齢も引き上げられる今、厚生年金を貰えない個人事業主は老後までに満足な貯蓄が出来ないと年金だけでは生活できないというわけです。
貰いは大きいですが、その分貯蓄に回すことも考えて生活しないと、ライフプランが破綻しかねませんので、現在個人事業主を目指している方は計画的な貯蓄をお勧めいたします。
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