正規雇用と非正規雇用17 5W2Hとは

5W2H?どうやって使えばいいの?

前回は、時間を逆算し、段階的に説明することで話の説得力が増す例を紹介しました。

さて、それとは別に、皆さんは『5W1H』という言葉をご存知でしょうか。

When(いつ),Where(どこで)、Who(誰が)、What(何を)、Why(何故)、
How(どうやって)の頭文字をとった会話
の基本表現です。

近年は『5W2H』として、もうひとつ
『H』を加えたものという考えも出てきて
います。

すなわち、How much(いくら)、または
How many(いくつ)です。

前回の続きですが、今回は就活での対話
について話をしたいと思います。

会話の説得力を付与する役割

就活で『成果を数値化をしろ』ということはよく言われることだと思います。

例えば家庭教師のアルバイトを頑張っていた人が『私は家庭教師のアルバイトを頑張りました』と言っても、具体的に何を頑張ったのか他人は分かりません。

それが『私は家庭教師のアルバイトで、偏差
値50の子を1年間で偏差値65にしました』
と言ったら、目に見える結果が出てあなたの指
導は確かだったと分かりやすくなるわけです。

でも、実際はこれでもまだ不足だと言うのは
分かりますか?

『私は家庭教師のアルバイトで、偏差値50の
子を1年間で偏差値65にしました』

この一節の中には『5W2H』の中でひとつの
要素が欠けています。

それは何でしょうか。

そう、How(どうやって)です。

この会話を『5W2H』の要素で抜き出すと

When=1年間で
Where=家庭教師のアルバイトで
Who=私が
What=偏差値50の子を
How much=偏差値50から65に

となります。

この場合Whyに関しては『仕事だから』で説
明しなくても大丈夫でしょう。

ですがあなたが偏差値50の子を65まで1年
間で引き上げたHowは全くありませんよね。

なのでまだこの話も信憑性を持たせるには少々
要素が不足していると言えます。

この話の場合、その『How』を説明することに
よってぐっと話に具体性、説得力が出ます。

これを用意しておくことであなたの手柄は完成す
ると言えます。

だが『How』は後回しでもいい

 

ですが先程の一節が、Howの答えを用意していなくても全く論外な答えというわけではありません。

『私は家庭教師のアルバイトで、偏差値50の子を1年間で偏差値65にしました』

この一節は以前の記事でも述べましたが、会話の基本である『結果が先、過程が後』
という鉄則を守っているからです。

この一文を聞けば、あなたのやったことの
『結果』は分かりますよね。

本来『How』は『過程』です。伝えなければ
いけないことはまずは『結果』であり、『過程』
に関しては社会人になっても問わない人もいます。

なので最初の答えとしてはこれでいいというの
も確かです。

最初の答えとしては全く無駄がなく、理想的なも
のです。

むしろ最初の場面で過程まで説明してしまう必
要はありません。

理由はみっつです。

ひとつは話が長くなるからです。
以前の記事に書いたとおり、面接の場合は長くて
も話は30秒程度にまとめるのが面接官も話を聞き
やすいものです。

結果と課程を別のセンテンスに分けることで話が簡
潔、明快になります。

ふたつ目は面接官がそれに興味があるかが分から
ないからです。

人によっては結果を重視し、過程にさほど興味が
ない人もいます。

そういう人には結果の後に過程まで話すと蛇足の
ように聞こえてしまう場合もあります。

相手が興味を持ったら語るくらいで抑えておいて
も問題ありません。

みっつ目は面接官の行動パターンが消えるからです。

敢えて『How』を言わないことで、こちらは逆に面接
官が『どうやって偏差値を上げたの?』という質問をし
てくる可能性を想定できます。

会話のキャッチボールに質問は不可欠のものです。

敢えて質問できる余地を残しておき、相手に自分の想定
していた質問をさせていく方が会話は円滑になります。

像力の駆け引きを楽しもう

 

面接は『想像力の駆け引き』という一面も大きいです。

質問のパターンをアドリブで答えるのではなく、ある程度の想定をしてこう返すというパターンを考えておく。

その引き出しが多い方が絶対に有利です。

これは社会人になってもプレゼンをする際
は質問を想定して臨むものです。台本がある
ことは別に悪いことではありません。

むしろ相手の質問に答えながら、想定してい
た質問が来た時に「やった!」と思えるくらいに
なったら面接も楽しくなっていることでしょう。

そして楽しいと思っている時ほど自分の自然体が
出せます。

台本を読んでいるようなわざとらしさも消えてい
きます。

その肝になるのが『5W2H』です。

まずこのうちのHow以外の要素で『結果』を伝
え、残りの『過程』であるHowを質問してもらい
答える。

その答えた後に面接官が更に何に興味を持つかを
想定する…

これは面接だけでなく、仕事をする上での会話
の基本です。

就活で基本的な会話の組み立てができることをア
ピールするだけでなく、内定後にも使えるようにこ
の機会に勉強しておくといいでしょう。

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